TPPが合意！牛丼が安くなるか真剣に考えてるところ♪

公開日： 2015/10/16 : 最終更新日：2015/10/16 投稿者：田中雄一フジプレコンスタッフの日常

みなさーん、こんにちわ！

先日、TPPが大筋合意しましたね。何のことかよくわからな～いという方もいるでしょう。

そこで意外にも経済学部出身である“フジプレコンのエコノミスト　田中”が牛丼を例に解説しますよ！

なぜなら牛丼をこよなく愛するわたしも、TPPの恩恵を受けて安くなるのか気になって眠れなーーい（汗）

そんなわたくし、最近はELTとLTE、更にはLED、TDL…似たような文字が並ぶだけで頭の中が混乱するのに大丈夫かなあ？

そもそもTPPって何か？正式名称は「環太平洋戦略的経済連携協定」…んー、わかりにくいですね。

ひとことでいうと貿易の自由化。つまり輸出入にかかる関税が無税または大幅に減税になるんですね。日本は今まで2国間で協定を結んできたものがほとんどで、13カ国と発行し、複数国のものではASEANと協定を締結しています。これをFTA・EPAといいます。つまりTPPは太平洋の多くの国を巻き込んだ超デカイ版EPAということになりますね。

日本のFTA・EPAの現状

関税がかからなければいいことづくめだと思いがちですが、なんで農家や酪農家の方たちが反対しているのは何故か？

たとえば「コメ」で考えてみましょう。ご存知のとおり日本のお米は最高級、とても美味しいですよね！

農業は日本が守るべき産業、つまり『聖域』とされていて、その代表格が「コメ」。外国からお米を日本に輸入するには778％という世界的にも例をみないほどの高い関税がかかっているんです！今回はこの『聖域』にかかる関税は守られたのですが、アメリカやオーストラリアから関税なしで輸入できる枠が相当拡大しました。つまり大量に外国産のコメが日本に出回るため、価格競争がおきて国内のコメの価格が暴落して、利益を出せない農家が廃業することが懸念されているんですね。

逆にTPP合意を歓迎する人もいます。自動車業界やその部品を海外に輸出している方々がいい例です。関税が撤廃されれば価格が下がるので競争力がついてTPP合意国では今まで以上に自動車が売れる可能性があり、現地生産も容易になります。

このように日本が得意とする分野では外国も自国の産業を守るために日本に対して高い関税をかけてるってことです。

すべての国においてメリット・デメリットがあるわけで、自分の国に少しでも有益な条件で合意したいから、TPP交渉が長引いたわけです。

ちなみにTPP参加国は以下の12か国。

これだけの国が1つのルールで貿易を自由化させるのって難しいですよね。

産業や資源もまちまちですし、投資が開放されたり、薬の保護、著作権取扱いの考え方も違う。難航することは計算済みのこと。

では、このTPP合意が、わたしの大好物である牛丼を例に、どう影響するか語らせてもらいます！

たまには「すき家」もいいですね

1番いい例が、すき家のチーズ牛丼。

TPPで影響を受けるのがコメ・牛肉・チーズ…もう全部です。

では価格はどのくらい安くなるのか検証します。

チーズ牛丼（並）1杯430円（定価）。内訳は“ご飯250ｇ、牛丼100ｇ、チーズ20ｇ”とします。

コメは関税なしで輸入できるミニマムアクセス米が拡大するため、外国産に切り替えることが前提なら15％は安くなり、25円程度の値引きが可能。

牛肉の関税は38.5％で10年後には20％（1年目は29.5％）になるので10年後には40円前後の値引き。

乳製品ですがチェダーチーズは関税29.8％を撤廃、プロセスチーズは無関税枠を設けることになり、25円程度の値引きが期待出来そう。

ざっと90円程度の値引きは可能ですが、運搬コストや人件費を度外視したものなので、実際は40円程度の値引きが現実的な数字かな？コメは国産にこだわりそうですし、牛肉は世界的に消費量が増加傾向にあり、今後市場価格が上昇する可能性が高まってます。チーズに関しては国内で品不足が発生しましたが、今後起きにくいと思いますのでこれは安くなりそう。

てことは………、20～30円程度しか安くならないじゃん！！！！！

普段の生活に直結する部分では、効果をあまり実感できないのは残念(泣)

吉野家は牛丼並が300円の地域限定値引き

ちなみに10月に牛丼チェーン店が一斉値引き始めましたが・・・

すき家は全国の店舗で牛丼並290円に値引き

これは牛肉の市場価格が下がったことを受けて期間限定で可能になったもの。

TPP効果で物価が下がることを期待するよりも市場の動向を注視した方がいいような気もしますね。

余談ですが、今後安くなるものは輸入果物のほとんど、牛タンやはらみなどの肉類、ヨーグルトやバターなどの乳製品。

意外なものだと「競走馬」の関税が下がったり、日本からの「盆栽」などが無税に…。

では最後に…吉野家を神と崇める田中の自己流食べ方を伝授して今回はこれにて終了とします。

牛丼大盛

①牛丼を頼みます。「つゆだく」又は「つゆだくだく」で注文。紅しょうがは3分の1程度。

②続いてご飯（シロ）を注文。

ご飯を注文して紅ショウガで覆い隠す

③牛丼を一気に食べまーす！ここで注意。ご飯がツユを吸う前に食べるべし。

④残ったツユを注文したご飯（シロ）にぶっかけて、紅しょうがをてんこ盛り～。これで紅しょうが丼の完成。

以上、超自己流のリーズナブルでお得な食べ方でした。

数年後には食べ放題に並ぶ食材に大きな変化があるかもしれませんね！！

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田中雄一

ケーブル収納アドバイザー：フジプレコン株式会社

フジプレコン西日本営業所の大食い番長(笑) いっぱい食べることが大好き。でも食べ過ぎるとドクターストップがかかるので毎週水泳とランニングはかかせない。趣味は旅行。スポーツ系全般の時事ネタが得意分野！実は生粋の江戸っ子で話好きなので、昼夜問わず、いつでも気軽に声をかけてくださいね。出没地域は東京下町及び日本の西側全域（沖縄を除く）